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糖尿病診断時の検査:75g経口ブドウ糖負荷試験

  • 診療関連

75gOGTT:75g経口ブドウ糖負荷試験

 

糖尿病が疑わしい方や高血圧、脂質異常症、肥満である等、

将来糖尿病が発症するリスクの高い方が対象となる

「糖尿病の診断時」に行われる検査です。

自覚症状から明らかに高血糖が推測される場合や、

すでに糖尿病の診断がされている方は、

著しい高血糖を引き起こす可能性があり行いません。

 

10時間以上の空腹状態の後、空腹時の血液検査を行い、

75gのブドウ糖が入ったソーダ水を飲みます。

飲んだ後30分、60分、120分に血糖値を測定します。

糖尿病は、突然発症するのではありません。

一般的には、食後高血糖が最初に現れ、徐々に空腹時の血糖値が高くなってきます。

健康診断で空腹時血糖値が正常 だからと言って 

必ずしも糖を下げる力が正常であるとは限りません。

食後の高血糖が隠れてかもしれません。

食後血糖値が高値の場合は、糖尿病予備軍 の段階です。

また、血糖値とインスリン濃度を同時に測定することで、

将来糖尿病を発症しやすいかどうかの目安がわかります。

空腹時血糖値:110㎎/dl以上、

随時血糖値:140㎎/dl以上、

HbA1c:6%以上の方は糖尿病が強く疑われるため、

75gOGTT検査が強く推奨されるとされています。

また糖尿病の家族歴があり、 高血圧、脂質異常症、肥満である方は、 

将来糖尿病が発症する危険性が高いため、

空腹時血糖値;100㎎/dl以上、

HbA1c;5.6%以上であれば検査を行うことが望ましいとされています

(日本糖尿病学会編・糖尿病治療ガイド)。

糖尿病の発症を予防できる可能性が高い検査です。

是非、ご相談ください。

 

写真はMaiさんシリーズ

芝公園近くの梅です。