脂質異常症 vol1
- 診療関連
脂質異常症 vol1
健康診断や人間ドックで要精査と指摘されても自覚症状がないため、
そのままにしてしまう事の多い生活習慣病に脂質異常症があります。
脂質異常症をそのままにしておくとどういうことが起こるのか?といいますと。
徐々に動脈硬化が進行して、将来的に脳梗塞や狭心症・心筋梗塞になる可能性が高いです。
脂質異常症の方は高血圧になりやすいといった特徴もあります。
糖尿病を患っている方の場合は、糖尿病の悪化につながってしまう可能性も考えられます。
ぜひ脂質異常症の原因と改善ポイントをご理解いただきたいと思います。
脂質異常症には主に3種類の異常があり、それぞれが組み合わさることもあります。
①LDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)が高い
②中性脂肪が高い
③HDLコレステロール(いわゆる善玉コレステロール)が低い
今日は①と②、LDLコレステロールと中性脂肪が高い原因と下げるためのポイントをお伝えします。
LDLコレステロール値と中性脂肪値が高い原因の多くは、食べ過ぎ・運動不足・喫煙などです。
少ない原因として遺伝的要因があります。
ですので脂質異常症と診断された多くの方は、食生活の見直しで改善につなげられます。
LDLコレステロールが高い場合、
飽和脂肪酸・コレステロール・トランス脂肪酸の多い食材の食べ過ぎが指摘されています。
飽和脂肪酸は、肉の脂身(牛豚鳥)、ラード、バターなどに多く、
インスタントラーメンなどの加工食品にも含まれています。
コレステロールは、卵の黄身、魚卵(たらこ筋子数の子からすみ)、レバー、いか、たこ、貝類などに多いです。
トランス脂肪酸は揚げ物、スナック菓子に多く含まれます。
中性脂肪が高い場合は、甘い物や果物、油の摂り過ぎ
いわゆるカロリーの摂り過ぎやアルコールの飲みすぎが指摘されています。
LDLコレステロール値、中性脂肪値を下げる効果のある食材を上げます。
1青魚 アジ、サバ、いわし、ぶり、かつおなど青魚に多く含まれるEPA,DHAが
LDLコレステロール値、中性脂肪値を下げる効果があると言われています。
2野菜 野菜の中でもキャベツ、ホウレンソウ、大根、人参、玉ねぎ、ジャガイモは
水溶性食物繊維が多く含まれています。
水溶性食物繊維はコレステロールを吸着して体外に排出する働きがあります。
ポイントはできるだけ肉の脂身を避け、卵類と揚げ物を控え、青魚と野菜を摂る。
そして、なるべく体を動かす。
LDLコレステロールや中性脂肪を下げる薬もありますが、
このような薬は、長期にわたり服用する事が多いです。
まずは、肉の脂身を避け、卵類と揚げ物を控え、青魚と野菜を摂る、そして体を動かす。
無理せず続けてみましょう。
写真はMaiさんからです。
呼子のイカ活き造りの後の天ぷらです。
揚げ物美味しいですね。たまの褒美にいただきます。