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反応性低血糖について

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反応性低血糖について 

 

食後に異常な眠気や体調不良を起こされる方からご相談がありました。

 

糖尿病の治療をしていない方が血糖値が下がり過ぎて低血糖に至り、著しい眠気や体調不良を起こすことがあります。

このような症状を反応性低血糖と言います。

食事をする事により栄養素であるブドウ糖が吸収され血糖値が上昇し始めると、

血糖値がおよそ70から120㎎/dlを維持するように、インスリンが丁度よく膵臓から分泌されます。

ところが、食後血糖が急激に上昇してしまうとそれに反応しインスリンが過剰に出てしまう事があります。

その結果、血糖値は短時間で70㎎/dl以下に陥ってしまい、突然低血糖症状が出てしまいます。

これが反応性低血糖です。これまでのご相談では 食後2時間―4時間に低血糖症状が出る方が多いようです。

症状としては、昼食後の異常な眠気や集中力の低下・頭痛・倦怠感・ふらつき・動悸などです。

自律神経の乱れではないかと思われている方も多いようです。

反応性低血糖が起こっているかどうか、 糖負荷試験を行うことである程度判断することが可能です。

75gのブドウ糖を含んだ検査用飲料水を飲み、その前後の血糖値とインスリンの分泌量を測定し、

インスリンの過剰分泌の有無を確認します。

反応性低血糖の治療薬は残念ながらありません。

対処法としては、血糖値が急激に上昇しないような食生活です。

お忙しい方々にみられる、短時間で一気に米や麺から食べる食べ方は、

反応性低血糖が起きやすい典型的な食べ方です。

ゆっくり食べる、よく噛んで食べる。野菜から食べる。

1回の食事量を多くしないようにしましょう。

 

写真は新潟オリジナルの品種のチューリップです。

”雪紫”すてきな名前でした。