動悸と甲状腺ホルモン異常
- 診療関連
動悸と甲状腺ホルモン異常
2月に入り、たいへん寒い日が続いています。
皆さま体調は落ち着いていらっしゃいますでしょうか。
先日動悸が続いて心配になりネットで調べてみたら、
甲状腺ホルモンの異常が原因かもしれない、
甲状腺ホルモンの検査をしていただけますかとご相談がありました。
動悸は心臓の病気が原因であることが多いのですが、
甲状腺ホルモンが多くなってもと動悸が出現しやすくなります。
甲状腺ホルモンの役割は熱産生による体温調節や
栄養素の代謝調節が主な作用であり、
私たちが生きていくためになくてはならないホルモンの一つです。
胎児の発育や子供の成長にも重要な役割を担っています。
甲状腺ホルモンが多くなる病態を甲状腺機能亢進症といいます。
熱産生が亢進するため発汗過多、暑がり、体重減少、食欲亢進となります。
また交感神経の感受性が高まるため、動悸や頻脈、労作時の息切れ、手指の震え(振戦)、
情緒不安定、イライラする、不眠も認められます。
また、腸の動きが過敏になり下痢気味になる方も少なくありません。
甲状腺機能亢進をきたす病気には、
バセドウ病や亜急性甲状腺炎、無痛性甲状腺炎等があります。
甲状腺ホルモンを測定することにより診断できます。
当てはまる症状があり、ご心配な方は医療機関にご相談なさってみてください。
写真は新潟市万代の日報メディアシップからの眺めです。