糖尿病の感染症
- 診療関連
糖尿病の感染症
先日、著名な野球選手の方が糖尿病の感染症のために右腕を切断せざるを得なかったというニュースがありました。
苦渋の選択であったわけですが、たいへん残念です。
糖尿病の感染症は、早期発見早期治療しないと重症化に至ることが多いため注意が必要です。
血糖値の高い状態が持続すると、
白血球や免疫に関わる細胞の機能が低下し、
病原菌に対する抵抗力が下がってしまい感染症にかかりやすくなります。
糖尿病の方がかかりやすい感染症は
尿路感染症(膀胱炎・腎盂腎炎・腎膿瘍)
呼吸器感染症(気管支炎・肺炎・肺膿瘍)
肝胆道系感染症(肝膿瘍 胆のう炎 胆管炎)
皮膚の感染症(蜂窩織炎 フルニエ壊疽)
歯周病(歯槽膿漏)が代表的です。
感染症を起こすと、その臓器に特徴的な症状が現れると共に発熱することが多いです。
発熱があり気になる症状のある方は、先延ばしにせずかかりつけ医の先生にご相談ください。
特に、四肢を切断することに至る背景には、
- 皮膚トラブルにより病原菌が感染し易い状況にあった
- 感染後病状が進行しても痛みを伴うことが少ないためそのままにしていたというケースが多いです。
予防としては 日頃のスキンケア・フットケアが重要です。
手足に傷がないか(特に足底)
足趾間に皮膚が剥けているところはないか
乾燥してカサカサしていないか
かゆみによる掻き壊しはないか
踵がひび割れしていないか
爪を切るときは深爪しないように切っているか 等が大切です。注意してください。
写真は 加賀八幡 起上もなかというお菓子です。
姿が愛らしく、見てほっこり食べてほっこりします。