睡眠時無呼吸症候群の勉強会
- 診療関連
睡眠時無呼吸症候群の勉強会
地域の睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)の勉強会に参加しました。
SASは睡眠中に無呼吸状態が繰り返す病気です。
良質な睡眠が取れず、日中の眠気などにより生活の質の低下につながります。
日本では940万人いると言われていますが、睡眠中の無呼吸ですので正確な人数の把握は難しいです。
最近では、高血圧や心疾患、糖尿病などの生活習慣病と合併することにより
その方の寿命に大きな影響を与えることが明らかになってきました。
勉強会では多くの先生方から治療介入による患者さんの様々な生活の質の改善の報告がありました。
私が診察したSAS患者さんも治療介入し生活の質の改善がみられています。
その患者さんは、肥満がありご家族よりいびきが大きく一時的に呼吸が止まっていると指摘され相談に来られました。
血圧が高く複数の降圧剤を服用されていました。
精査の結果、SASの診断に至り速やかに治療を開始しました。
1ケ月後の診察では、いびきが改善し無呼吸もほぼ消失されたとのことでした。
治療を継続していくと徐々に血圧が改善し、降圧剤を減らすことができました。
更に日中の眠気がほぼ消失し、集中力も高まり残業が減ったことでご家族と楽しい夕食を共にする機会が多くなり、
規則正しい食生活ができるようになりましたとお話しくださいました。最近体重も減少されています。
会の後半は、SASの患者さんをいかに発見し診療へと導くかという話題でした。
SASになりやすい患者さんの主な特徴は、
①いびき ②夜間の中途覚醒 ③日中の眠気と集中力低下
④起床時の頭痛や口喝 ⑤慢性の咳 ⑥顎が小さく、首が短い ⑦肥満体型 です。
「一人暮らしではいびきをかいているか 確認できないのでは」 との質問がありました。
参加された先生より枕元にスマホを置き録音すると確認できますとのご意見がありました。なるほど!です。
当てはまる方は かかりつけの先生へご相談下さい。良質な睡眠を確保しましょう。
写真は新潟県長岡市 越後川口です。
越後川口は大河・信濃川と清流・魚野川の合流地点がある自然豊かな地域です。
今月はいよいよ師走月。気忙しいですが心落ち着けて進みます。